97年に日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとしてオープンしたJヴィレッジ(福島・楢葉、広野町)が20日、11年の東日本大震災による営業休止以来、約8年ぶりに全面営業再開を果たす。施設から徒歩2分の場所に開業する“平成最後の新駅”JR常磐線「Jヴィレッジ駅」も同日にお披露目。19日は、関係者らが最後の調整に追われた。

駅舎はサッカーゴールをイメージして造られ、BGMに日本代表応援歌でおなじみのヴェルディ作曲の「アイーダ」を流して乗客を迎える。ホームにはワールドカップやオリンピック(五輪)の優勝トロフィーのレプリカ設置を想定した台座も設けた。施設の全面営業再開日に間に合わせるため、ホームには渋谷駅などにも使われている強度のある発泡スチロールブロックを使用して工期を短縮。昨年5月下旬から約1年間で完成させ“平成”に滑り込んだ。

20日はJヴィレッジで記念イベントも行われる。約9年ぶりの、なでしこリーグ1部の公式戦開催となるマイナビ仙台-千葉レディース戦などが予定される。施設は20年東京五輪の聖火リレーの出発地にも決まっており、Jヴィレッジの上田栄治副社長は「いよいよだなと、気が引き締まる思い。自信を持ってお客さまを迎えたい」と話した。【松尾幸之介】