新時代の切り札をもってしても「鬼門」は敗れず。首位FC東京はガンバ大阪戦とスコアレスドローに終わり、チームの令和初勝利はお預けとなった。

連勝は4で止まったが今季の不敗は守った。その一方で、08年以来10年も勝ちがないアウェーのG大阪戦で、またしても勝利はならなかった。期待されたMF久保建英(17)も激しいマークにあい、持ち味の攻撃力を出し切れなかった。

気鋭の17歳が加わってもなお、鬼門突破はならなかった。開始すぐの前半3分、FW永井の横パスに中央へ走り込み右足ダイレクトで狙うも、枠上に外れた。この日はゴールに近い位置でのFKやCKでキッカーを務めたが、味方とわずかに合わないシーンが続いて得点にはつながらず。終盤は右サイドからトップ下に位置を変えてゴールを狙ったが、こじ開けられなかった。「(勝ち点1は)最低限の結果」と話す表情に満足はなかった。

鋭いプレスが売りの東京に負けじと相手の寄せも厳しく、持ち味とする速攻の精度をそがれた。「プレッシャーは他のチームよりも速かった」。前を向けば、容赦ないスライディングがとんできた。前半だけでもDFオ・ジェソク、MF高に削られるように倒された。「今日は特に自分に激しくきているなと感じた」。2人ともイエローカード。反則覚悟でつぶしにかかられたのは、脅威になっている証拠でもある。

それでも、物おじする様子は皆無だ。「味方へのマークが少なくなるので全然いいです」と、武器のドリブルは頼るものでなく選択肢の1つに過ぎないと理解している。さらに「(マークにきた)2、3人をかわせれば(チャンスになる)」。今季ここまでで裏付けされた自信があるからこそ、フラストレーションの中でも冷静さを保っている。

チームも最後まで集中を切らすことなく、これで3戦連続となる無失点。昨季は同点に追いついたところから後半ロスタイムに失点し敗戦していた。MF東主将が「点を取れなければ取らせなければいいと思えた」と話したように、成長を感じた勝ち点1でもあった。“負けない”ことも強さの1つ。リーグ通算250勝もかかる令和初勝利は、次節12日のホーム(対磐田)でものにする。【岡崎悠利】