今年の全国高校サッカー選手権準決勝の再現となった東北対決は、青森山田が尚志を2-0で下した。後半12分にFW田中翔太(3年)が先制ゴール、41分にはDF藤原優大(2年)がダメを押した。守ってもU-18日本代表の尚志FW染野唯月(3年)らを封じ完勝。

青森山田・黒田剛監督(48)は「無失点がテーマだった。(守備の)強度の部分でもよくなってきた」と納得の表情を見せた。

昨年、1年生で唯一日本一を経験した藤原がボランチからセンターバックにコンバート。この日も染野のマークを任され「動きだしのタイミングがつかみづらかった」と言いながら決定機を与えなかった。黒田監督も「すごい効いていた」と評価。当初は攻撃に未練も「エースを抑えたり、完封した時の達成感を感じられるようになった」と本職の顔つきになってきた。

U-18日本代表のMF武田英寿主将(3年)を前節退場で欠く中での快勝。藤原は、「やんちゃな去年と違って今年はみんな真面目で落ち着いている。個々の力は劣るけど謙虚で辛抱強い」とタレントぞろいの昨年とは異なるカラーのチームに、確かな手応えを感じていた。  【野上伸悟】