結束力が高まった北海道コンサドーレ札幌が、24日の首位東京戦(札幌ドーム)で今季3度目の2連勝を狙う。

20日、札幌・宮の沢での全体練習に、昨年脳腫瘍の摘出手術を受けた元札幌DF横山知伸(34)が飛び入り参加した。元チームメートの体調を気に掛けていただけに、MF早坂良太(33)は「元気な姿を見られて良かった」と力をもらった。

粋な計らいだった。ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)は、あいさつのために訪れた横山に「動けるなら一緒にやろう」と声をかけた。急きょ、メニュー序盤のボール回しとロングパス練習に加わった。約1年ぶりに札幌のメンバーと体を動かした横山は「ファミリーとして受け入れてくれてすごくうれしい」と笑顔だった。

札幌の選手会は、闘病する横山の支援のために、募金活動を行ってきた。試合会場ではサポーターも「頑張れ横山知伸 回復を祈っている」の横断幕を掲げている。ペトロビッチ監督が日頃から強調するのは「チームはファミリー」。仲間同士の絆も、昨季から続く快進撃の要因の1つになっている。

前節のアウェー清水エスパルス戦は8-0と大勝した。首位FC東京戦に向けて、早坂は「いい流れ。相手は強敵だが勝てるように準備したい。自分たちはサッカーができるので頑張るだけ」。横山が応援に訪れた2月の開幕戦(湘南ベルマーレ)では敗れたが、次こそ期待に応える。【西塚祐司】