北海道コンサドーレ札幌ベンチに「新しい景色」があった。ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)が06年に来日して以来、通訳を務めている杉浦大輔コーチ兼通訳(45)の姿がない。

指導者ライセンス講習の日程と重なり、不在だった。広島、浦和そして札幌で右腕として支える大きな存在。6日にチームを離れる際に「どうしても試合だけは行きたいと協会にもお願いしてみたのですが、難しくて…」と同コーチ。歓喜の瞬間に立ち会いたい思いはかなわず、残念がっていた。

代わりに務めたのは長嶺寛明コーチ(39)だった。浦和時代から同監督のもとで働く分析担当だ。指揮官も「記憶にない」と、話す杉浦氏不在の公式戦を迎えたが、長嶺氏は「僕もミシャさんとは8年一緒にやってるので大丈夫」。試合中は選手への指示などを的確に伝え、役目を果たしてクラブ史上初の4強入りに貢献。試合後、ペトロビッチ監督は「ミネも良かったよ」と笑顔だった。