J1横浜F・マリノスは13日、横浜市内で14日のサンフレッチェ広島戦(三ツ沢)に向けて調整し、選手たちがあと1点に迫るクラブのリーグ通算1400得点の達成と、上位追撃の勝利に向けて意気込んだ。

チームは93年のJリーグ創設から前節までリーグ通算1399得点を積み重ねており、鹿島アントラーズ、ガンバ大阪に次ぐ史上3クラブ目の1400得点到達に王手をかけている。節目のゴール奪取に敏感な反応をみせたのは今年5月3日の第10節広島戦でJ1令和初ゴールを奪ったFW仲川輝人(27)で「もちろん狙っています」とキッパリ。令和初ゴールの際も相手は同じ広島。当時は体で「令」の字をつくるパフォーマンスを行ったが「(今回も)ちょっと何か考えておきます」と頼もしく語った。

また、仲川は今季9得点を挙げており、プロ入り5年目で初となる2桁得点にも王手をかける。開幕から「意識してきた」という目標達成へ向けても「チームの勝利を考えながら、そこに得点が重なればいい」と力を込めた。

“節目男”は仲川だけではない。ここ2戦3発と好調なU-22日本代表FW遠藤渓太(21)は8月24日の名古屋グランパス戦でJ1通算2万2000得点目となるメモリアルゴールを奪った。広島戦での3戦連発、そしてクラブ史にも名を刻むゴールにも意欲をみせ「自分で試合を決めようという気持ちは試合ごとに強まっている。どんどん仕掛けて相手が嫌なプレーをし続ければ、おのずと点はとれると思う」と表情を引き締めた。

前節までにリーグ2位の45得点を挙げている3位横浜と、リーグ最少18失点の4位広島による上位対決。両チームの勝ち点差はわずか2で、優勝争いに踏みとどまる上でも負けられない一戦となる。ポステコグルー監督(54)は「いいゲームになるのは間違いない。守備の固いチームですし、自分たちは攻撃を得意とするチーム。そこがどうぶつかるか、わくわくしています」と話した。

この日の全体練習には12日の練習で負傷した右サイドバックのレギュラーを務めるDF広瀬陸斗(23)が不在。ポステコグルー監督も「明日の試合は難しいと聞いています」と広島戦欠場が濃厚であることを認めた。代わって同位置にはDF松原健(26)が入るとみられる。くしくも5月の同じ広島戦以来となるリーグ戦出場の可能性が高まった松原は「このチャンスを生かすも殺すも自分次第なので。気負いすぎず頑張りたい」。ホームでしっかりと勝ち点3を積み上げ、04年以来のリーグ優勝へ望みをつなぐ。