Jリーグの村井満チェアマンが24日、この日行われた同リーグの理事会後の会見で、パワハラ疑惑で8月13日から曹貴裁監督が活動自粛している湘南ベルマーレに対する調査に関しての現状報告を行い、早ければ10月上旬にも、調査結果内容、および裁定の有無などを明らかにすると語った。

村井チェアマンが同問題について公式に発言するのは初めて。問題が明らかになった発端は7月初旬にJFAの内部通報窓口に連絡が入ったことだと明かし「手紙と電話で連絡をいただき、関係者でないとなかなかわかりにくいだろうと推定されるような通報でありました。臆測であったりなどとは一線を画する内容でした。担当弁護士と協議を行い、クラブ側と協力して、Jリーグの方針として調査を開始するということでご協力いただきました」と本格的な調査に動いた背景を語った。

調査にはJリーグのコンプライアンス担当弁護士4人があたっているといい、現在も村井チェアマンの元には具体的な調査結果が届いていないことも明かした。調査の中立性を保つため、村井チェアマンと弁護士らは連絡をとっておらず「今後のスケジュールについては直接接触をしていないので、何ともわかりませんが」とした上で「コンプライアンス担当窓口から先生に確認すると、対湘南の選手、フロントスタッフ、監督はじめ指導者、コーチングスタッフへの事実確認はほぼ終了している段階であります。今は弁護士の方で分析をしている渦中と認識していますので、早ければ今月中にも何らかの方針をいただける可能性が高いかなと思っています」と話した。

調査結果を受けた裁定の有無に関しては、Jリーグ規約に基づいて裁定委員会を招集し「チェアマンが裁定委員会に諮るというステップになる」と説明。そのため、調査結果と裁定の有無についての報告は早くても10月上旬になるとの見方を示した。村井チェアマンは「何かしらの裁定が諮られたら、迅速に対応していきたいと思いますし、みなさまにも伝えられる内容は伝えていこうと思っています。今、クラブ(湘南)は大変厳しい状況にさらされていて、残留争いを一致団結して戦っている状況を鑑みれば、迅速な解決を願うものでありますが、調査対象が数多くなっていますので、その分析をしていただいている状況です」と話した。