第74回国民体育大会(いきいき茨城ゆめ国体)が、28日に開幕する。

サッカー成年男子(30日開幕、鹿嶋市)に出場する県選抜は、3年ぶり4度目の優勝を狙う。MF中村龍一郎主将(29=藤枝市役所)は、高校時代以来のスーパーサブとして、チームに勝利をもたらす。

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中村主将は、試合の流れを変える控えの切り札として期待されている。2トップの一角や、サイドハーフでの出場が濃厚。「この役割は高校時代以来。ミスを恐れず、攻撃的に前へ向かいたいです」と意気込んだ。

藤枝東高3年時に同級生のMF河井陽介(30=J1清水)らとともに、2007年(平19)の全国高校選手権で準優勝を経験した。中村は赤色のスパイクをトレードマークに、スーパーサブとして活躍。3回戦の日大藤沢(神奈川)戦では、途中出場から決勝点を決めた。今でも赤以外を履くと周囲から「なぜ赤じゃないんだ」と言われるほど。中村は「今回も真っ赤なスパイクで出場します」と、験を担ぐつもりだ。

関西学院大を経て、藤枝市役所入り。中村は「(選手権で)準優勝して4万人弱の方にパレードに集まっていただいた。地元に恩返しがしたかったので」と、生まれ育った藤枝へ戻った。今夏の全国自治体サッカー選手権では、2度目の6連覇に貢献。今大会にも同市役所からチーム最多の5人が選出された。「(県選抜は)後ろが強いので、安定した戦いができます」と自信を見せる。

1回戦は30日、秋田と対戦。勝てば2回戦は、地元茨城と戦う可能性がある。中村は「出るからには優勝を目指す。一戦必勝で勢いに乗りたいです」と力を込めた。【古地真隆】