ベガルタ仙台は28日、ホームで3位横浜F・マリノスと戦う。

ボランチとして試合をコントロールするMF松下佳貴(25)が、積極的な攻撃参加、ハードワークでチームをもり立てる。相手は総得点トップの破壊力に加え走力も併せ持つ。1試合あたりの平均走行距離、時速24キロ以上で走るスプリント回数がともに1位。中盤から自由なランを封じてリズムを狂わせる。

勝ち点3獲得の原動力となった。松下は前節14日のコンサドーレ札幌戦で、味方がボールを奪取すると自陣から長い距離を走りゴール前へ。FWハモン・ロペスのシュートのこぼれ球を蹴りこみ先制弾。13試合ぶりにネットを揺らした。「攻撃時に前線に人数をかけたいという気持ちがずっとあったし、そうしないといい攻めは生まれない。ショートカウンターでも関わる人数を増やせれば結果は出ると思うので継続したい」。高い位置でボールを奪い、守から攻への素早い切り替えで迫力ある攻撃を生んだ。

松下は今季、ヴィッセル神戸から加入した。昨季はリーグ戦9試合で計239分の出場にとどまり、当初はフィジカル面に不安を抱えていた。それでも第8節の鹿島アントラーズ戦で仙台デビュー後、全試合で先発出場。徐々に状態を上げ欠かせない戦力になった。「横浜は攻撃の圧がかなりあるチーム。受けすぎるのではなく、札幌戦のように前からいくシーンをつくりたい。ボールを保持する力もあり運動量も多いので、そこに負けないように運動量を出せたらいいと思う」。仙台は現在14位で9位からプレーオフ圏16位は勝ち点わずか5差。混戦脱出へ背番号8が中盤で存在感を放つ。【山田愛斗】