鹿島アントラーズは北海道コンサドーレ札幌と1-1と引き分けて勝ち点を52に伸ばし、東京を得失点差で上回って暫定首位に浮上した。

ホームで7位に勝てない状況にブーイングも起こったが、中2日と中2週間という日程差を考えれば、悪くない結果ともとれる。選手の反応もさまざまで、DF犬飼が「ホームで引き分けは満足していない」と言えば、DF内田は「勝ち点2を落としたのか1を取れたのかは、シーズンが終わってどこがトップにいるかで分かる」と話した。

早い時間帯に失点し、MF土居やMFセルジーニョら、攻撃の核を徹底マークされて苦しんだ。右膝の負傷から半年ぶりの先発復帰となった内田主将は、後半開始前の円陣でイレブンに声をかけた。「1点返せばいける。このままじゃ終われない」。チームは生まれ変わり、5分にセルジーニョの技ありループで同点としたが、最後はコンディションや準備の差が出た。

17年は得失点差で優勝を逃した。その“得失点差”で首位に立ったのは好材料かもしれない。リーグ27試合を終えて、無得点はわずか1試合。土居は「得失点差の優位性。2年前に逆転されたとき重みを知った。これからも点を取り続けられるチームでありたい」と前を向いた。【杉山理紗】