ジュビロ磐田はホームで横浜F・マリノスに0-2で敗れ、今季初の連勝を逃した。リーグ初先発となったMF藤川虎太朗(21)を軸に序盤こそ攻勢に出たが、前半30分にオウンゴールで先制点を献上。後半42分にも追加点を奪われ、零敗した。J2とのプレーオフに回る16位との勝ち点差は、再び「10」に広がった。

またしても連勝を逃した。前節の大分トリニータ戦で8戦ぶりに勝利を挙げた磐田だったが、今回も続かない。今季わずか1勝の本拠地で、また敗れた。フェルナンド・フベロ監督(45)は「試合の入りが非常に良く、求めていたことをやれた。足りなかったのはゴールだけ」と評価したが、必要な勝ち点3は得られなかった。

前半3分、リーグ初先発のMF藤川が右足ミドルを放った。「勢いを与えるのは若手の仕事」。高卒3年目の若武者が、積極的な姿勢でチームをけん引した。だが、決定機を仕留めきれずに流れを失う-。ここまで何度も繰り返してきた「負の流れ」に陥った。同30分。簡単にDFラインの背後を突かれ、オウンゴールで失点。後半42分には、同点を狙ってMFアダイウトン(28)を投入した直後に決定的な2点目を失った。

どこまでも歯車はかみ合わない。この日、16位サガン鳥栖が勝利。「7」だった勝ち点差は再び「10」に広がった。残り6試合。次節は、その鳥栖との直接対決。MF今野泰幸(36)は「可能性がある限り諦めてはいけない」。FWルキアン(28)も「死んでいない姿を見せたい」と必死に顔を上げたが、奇跡のJ1残留も風前のともしびとなった。【前田和哉】