J1ヴィッセル神戸の元スペイン代表FWダビド・ビジャ(37)が今季限りで現役を引退することを表明した。

13日、クラブが発表し午後2時から神戸市内のホテルで、三木谷浩史会長が同席で会見が開かれた。

スペインの名門バレンシア、バルセロナ、Aマドリードなどを渡り歩き、今季から神戸に加入。スペイン代表としては10年W杯南アフリカ大会得点王など、輝かしい成績を残してきた世界的ストライカーだった。

ビジャは「この決断は長く考えてきたこと。家族とも考えて決めた。コンディションは良く、チームに貢献できるゴールも決められている。しかし、サッカーに引退させられるのではなく、自分の意志で引退したかった。今がそのタイミングだという決断になった」と話した。

チームは天皇杯でベスト4に残っており、12月21日の準決勝で清水と対戦(ノエスタ)する。時折、目を赤く腫らしながら会見したビジャは「年齢を重ねた自分を獲得してくれた神戸に感謝したい」と言葉を詰まらせた。

さらに「ずっと支えてくれた同僚のイニエスタにも感謝をしたい。彼と生きてきた時間はかけがえがないもの。最後に、一緒に天皇杯のタイトルを掲げることができれば最高です。引退は今日ではなく、私の願いは来年1月1日(の天皇杯決勝)。優勝を成し遂げた後に、引退をしたい。これから家に帰り、明日朝起き、今まで通り万全な体制で練習に臨み、試合に向かう。変わらない日々を送って、最後の日を迎えたい」と語った。

今季ここまでリーグ26試合に出場し12得点。会見にはスペイン代表で同僚だったMFイニエスタ、FWポドルスキらも駆けつけた。

ビジャは、前日12日に米メジャーリーグ・サッカーの2部に相当するユナイテッド・サッカーリーグ(USL)の新クラブ「クイーンズボロFC」のオーナーとして、21年からリーグ参入することを発表したばかりだった。