来月30日に開幕する第98回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が18日、都内で行われた。

   ◇   ◇   ◇

大会連覇に挑む青森山田MF武田英寿主将(3年)が、ラグビーW杯8強入りに大きく貢献した日本代表のエース松島幸太朗(26)のような試合を決める存在になる。武田は「今大会は自分が決めなくてはいけない。多少強引になってもシュートを打っていきたい」と貪欲にゴールを狙う。

背番号「10」を背負う武田は強気を貫く。第1シードで臨む今大会。青森山田が入るAブロックには、優勝経験がある富山第一や国学院久我山(東京B)など強豪がそろう。初戦が米子北に決まり「どこが来てもいいと思っていた。勝てば勢いに乗れる」。前年度の大会は2年生として唯一の全試合スタメン出場。「先輩たちに優勝という素晴らしい景色を見せてもらったので、今度はキャプテンとして同じ景色を見せたい」。二冠に向けても視界良好だ。高校最高峰のプレミアリーグEASTは、残り3試合を残して勝ち点4差で首位。武田も得点ランク3位の9得点でけん引する。

J1浦和に内定し、U18日本代表としても世界で躍動する。同じ世界を舞台にしたラグビーW杯からも刺激を受けた。「日本代表の松島選手は最終的に試合を決めるトライを奪っているので注目していた。ニュージーランドの試合なども見ていました」。松島はロシア戦のハットトリックを含む計5トライと躍動、8強入りの原動力となった。「どんなに苦しい状況でも仲間のためにプレーできるようになった」と中学から在籍する青森山田での成長を実感。技術と泥臭さを併せ持つレフティーがチームを連覇に導く。【山田愛斗】