北海道コンサドーレ札幌のMFチャナティップ(26)がアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場を高らかに宣言した。

11日、札幌市内で行われた新チームのお披露目イベント「北海道コンサドーレ札幌キックオフ2020」に参加。自身2年ぶりとなる同イベントのステージに立ち、サポーター3859人の前で改めて決意表明した。   ◇   ◇   ◇

チャナティップから頼もしい言葉が飛び出した。「チャンピオンを取って、ACLに行きます」。攻撃のキーマンが赤と黒のストライプの新ユニホームに身を包み、力強く宣宣した。その瞬間、詰めかけた会場のサポーターから大きな歓声が上がった。

準備万端で臨む。昨年1月は母国タイの代表として活動していた。ファンと直接触れ合えるキックオフイベントは欠席し、チームに合流したのは第1次タイ合宿15日間のうち終盤の12日目だった。今年はチームの一員としてイベントに2年ぶりに参加した。トークショーでは昨年日本代表に初選出されたDF進藤亮佑(23)について「アリエナイネ」と“いじり”で笑いを誘った。14日スタートのタイ合宿は今年は最初から参加し、気持ちよくスタートを切る。

昨年は左シャドーとして28試合に先発出場して4得点を挙げた。キレのあるドリブルで突破して前線の要として活躍した。「昨年よりもゴールをもっと決めます。みんなと一緒に頑張ります」。ワントップのFWジェイ(37)とはともに17年7月から札幌に移籍して今年で4シーズン目になる。年ごとに成熟されていくコンビネーションはさらに期待できそうだ。

つかの間のオフは英ロンドンへ出かけた。サッカーの母国で試合を観戦し刺激を受けだ。「良い休みができた」と笑顔だった。タイ合宿に向けて「いろいろ練習してシーズンに向けて準備していきたい。それと、みんなにもっとタイを好きになってもらいたいね」。目標のACL出場に向けて、母国で力を蓄える。【西塚祐司】

○…20年の新ユニホームがお披露目された。チャナティップが着用したファーストユニホームは原点回帰となる赤と黒のストライプ。セカンドユニホームは北海道を囲む深い海をイメージした濃紺色。モデルとなったMF深井一希(24)が登場すると、サポーターからは「かっこいい」と声が上がった。深井は「これなら全部勝てると思う」と笑みを浮かべた。

○…この日のイベントでDF石川直樹(34)が「ベテラントーク」を繰り広げた。若手から「プロ生活での失敗談」と質問が出ると、ルヴァン杯決勝のPK戦を決められなかったことを「そんなに気を使わなくても」と自ら切り出した。「あれを失敗と捉えるか、経験を捉えるか」と話し周囲をうなずかせた。また、FWジェイ(37)と鈴木武蔵(25)が体調不良で、菅大輝(21)とDF田中駿汰(22)はU23アジア選手権で遠征中のためイベントを欠席した。