【チェンマイ(タイ)30日=西塚祐司】ミシャサッカーは進化を止めない。コンサドーレ札幌は17日間にわたる第1次タイキャンプを打ち上げた。 

就任3年目のミハイロ・ペトロビッチ監督(62)は今季、前線からハイプレスをかける新たな取り組みに挑戦。2月からの国内合宿で「攻める守備」をさらに磨き、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場、そして初の国内3大タイトル奪取を目指す。

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昨季チーム得点王のFW鈴木武蔵(25)が充実のキャンプを送った。対外試合では4戦に出場して3ゴールをマーク。2部練習が続く中でも負傷なく走りきり「体を追い込めたし試合もたくさんできた。良いキャンプと思えるのは今後の自分の活躍次第。しっかり頑張りたい」と振り返った。

今季は昨年よりも前線の高い位置から守備にプレスをかけている。相手ゴールに近いシャドーとして出場する鈴木は重要な一角を担う。疲労がたまるなかでの実戦にも「その状況の中でどれだけできるかがこのキャンプの醍醐味(だいごみ)。そこがしっかりできた」と手応えを口にした。

29日の釜山戦では左クロスを頭で押し込んだ。プレスをかける狙い通りの戦い方ができた一方で、後手に回った場面もあった。「勇気を持っていかないといけない。もったいない失点もあったので少なくしたい」と課題も見つかった。「連係とかはもっと突き詰めることができる。沖縄と熊本でしっかりできれば」。シーズンに向け、次は国内合宿で向上を目指す。