決勝はF.THREE(3)が5-1で長岡JYFCを破り、2大会ぶりに県王座を奪還した。試合開始10秒の渡辺陽翔(曽野木2年)の直接FKによる先制点を皮切りに、前半に4得点。後半終了間際にはエース大桃義隆(五十嵐2年)のゴールで勝利を決定づけた。準優勝の長岡JYFC、3位の秋葉FCまでの上位3チームが12月開催予定の北信越大会に進出する。

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F・THREEが危なげない戦いで2大会ぶりの優勝を決めた。「このメンバーは、いいバランスがとれている」と檜山勇貴監督(26)が試合後に振り返ったように巧みな試合運びを選手たちは実行した。守備では主将GK玉木暖(松浜2年)が安定したポジショニング、キャッチングを見せ、得点力のある長岡JYFCの攻撃を1点に抑えてみせた。「相手エース大山開翔の左足シュートを警戒し、対策した」と玉木。チームで連係し、相手エースの長所を完全に消す守備が成功した。

攻撃ではキープ力のある大桃がポストプレーやワンタッチパスで攻撃の起点となった。「このポジションは大会1週間前にやってみようと思った」。11人制サッカーではパスを主に配球するボランチだが、PIVO(ピヴォ)と呼ばれる点取り屋の位置にポジションを置いた。終了間際に見せたボールをキープしながら、相手の体重を利用し反転して決めたゴールは、まさに点取り屋の動きだった。

「見ている人もプレーしている子も楽しめるサッカー」がチームコンセプト。「選手が長所を出し合い、共有してくれていた。この大会を通して人間的にも成長してくれたかな」と檜山監督は笑顔。出場権を得た北信越大会は12月開催予定と、フットサル大会はしばらく中断期間に入るが「2学年上の先輩たちの全国3位を超えることが目標」と玉木主将は来冬の大会を見据えていた。【小林忠】