ヴィッセル神戸は7日、今季最初のタイトルが懸かる8日の富士ゼロックス・スーパー杯横浜F・マリノス戦(埼玉)へ向けて、神戸市内で非公開の最終調整を実施した。トルステン・フィンク監督(52)は練習後、先発が確実視されていたMFアンドレス・イニエスタ(35)について正式にGOサインを出した。

「今はすごく状態がいい。全部メニューにも参加して、いい状態で戻ってきてくれた。(フル出場かは)彼が私にどう言うかで違うが、90分出られるというなら、私は使うつもりだ」

チームは午後に現地入り予定。昨季のJ1王者横浜と天皇杯王者神戸が激突する、今季最初のJリーグ公式戦となる。

フィンク監督は、横浜について「J1王者が有利という考え方もあるが、しっかり準備はしてきた。難しい試合になるが勝てる準備をする」と力強く話した。

神戸はJ1で最後に3連勝、天皇杯で2連勝して昨季を閉幕しており、年またぎで公式戦6連勝とし、今大会は初出場初戴冠できるか注目される。90分で決着がつかない場合は延長なしのPK戦方式となる。交代は計5人まで。賞金は優勝3000万円、準優勝2000万円。

1月の沖縄キャンプから昨季終盤同様、神戸は基本的に3-5-2を重視し、主力組にはGK飯倉、DFダンクレー、大崎、フェルマーレン、MF西、サンペール、酒井、イニエスタ、山口、FWドウグラス、古橋を配置してきた。前線から果敢なプレスでより攻撃的な姿勢を打ち出す。

横浜戦を終えれば、4日後にACL初戦 ジョホール・ダルル・タクジム(JDT=マレーシア)戦(ノエスタ)を控えているだけに、数選手を入れ替えながら、この2試合に臨むと思われる。ACLにはドウグラス、イニエスタ、フェルマーレンが外国籍選手3枠に登録されており、登録を外れたサンペール、ダンクレーを、いかにJ1やカップ戦などで使いこなすかがカギを握りそうだ。

今季始動後からここまで、横浜戦に向けた各選手のコメントをまとめると、以下の通り。

◆フィンク監督 リーグ王者で間違いなく強敵。我々は追う立場であるが、いい結果を残したい。

◆GK飯倉 間違いなくJ1王者で強い。(昨夏まで在籍した古巣だが)今は相手として見ている。横浜の組織は相当強く、いわば横浜の組織対神戸の個人。相手はどの選手もオートマチックにくるので、うまく球を持たせてテンポを遅くしたい。

◆DF酒井 1試合でタイトルが決まるが、重みは他と何も変わらない。負けていい試合は1つもないし、タイトルを取る、取らないは自分のキャリアも変わってくる。