日本野球機構(NPB)とJリーグは2日、都内で新型コロナウイルスに関連する合同記者会見を行い、「新型コロナウイルス対策連絡会議」の設立を発表した。

会見にはNPB斉藤惇コミッショナーとJリーグ村井満チェアマンが出席。両法人が連係して情報共有などを行い、ウイルスの感染拡大の防止、選手、スタッフらの安全確保を行っていく異例の取り組みとなる。斉藤コミッショナーは「こうした取り組みがスポーツ界の危機管理向上になると思っています。Jリーグ様と一致結束して、この局面を乗り越えていきたい。どうか心からご協力を願いたい」と話した。

設立にあたってはJリーグ側からNPB側に呼びかけがあったという。村井チェアマンは「NPBさんとの組織間連携は、かねてあった」とし「2月25日に(Jリーグ延期の)意思決定をする中で、直接ご連絡をする仲でありました。25日の理事会で、理事メンバーから何か判断するときは有識者から助言をいただくべきという声をいただいていた。NPBさんに相談した際に、感染症はひとつの対処策だろうということで、連係をお願いしたということです」と説明した。

会議の構成メンバーはNPBのコミッショナーと12球団の代表者、Jリーグ側は村井チェアマンのほか、リーグの理事、特任理事9人と日本サッカー協会から3人が参加予定。このほか専門家チームも設置し、東北大学名誉教授と東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授を兼務する賀来満夫氏、愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授の三鴨廣繁氏、東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授の舘田一博氏の3人も参加する。

第1回会議は3日に実施予定。有識者らからの情報をもとに、プロ野球、Jリーグの開始時期などの判断については、両法人それぞれが責任を持って判断していくという。村井チェアマンは「他にも数多くのスポーツ団体がありますし、そうした中で、今回の情報に関しては即日オープンにしていきたいと申し上げています。国難といえる事態に対しての一助となればと思います」。斉藤コミッショナーも「(会議によって)納得できるような形をとることが、スポーツを振興している我々としての責任じゃないかと思いました。(他のスポーツ団体にも)良い意味で影響していいんじゃないかと思います」と話した。