北海道コンサドーレ札幌のMF宮沢裕樹主将(30)、荒野拓馬選手会長(26)、GK菅野孝憲(35)が7日、札幌・宮の沢での練習後に取材に応じ、プロ契約の全28選手の総意として、クラブに対して報酬の一部の返納を申し出たことについて語った。

宮沢は「選手としてピッチだけで仕事をしているんじゃなくて、いろんな人、北海道の人たちに支えられてプレーできていると実感。チームへの思いで出した結果」と説明。「1人1人家族もいる。選手だけの感情で動くことはできなかった。家族とも相談して出した結論」と、経緯を振り返った。

話し合いの中では「自分たちがこういう決断をすることによって他のチームやいろんな人に影響を与えるかもしれない」と議論を重ねたという。だからこそ「ただの美しい話と考えてない。チームのためを思って選手1人1人が考えた」と、過度に美談として捉えられることを心配していた。

札幌は6日、新型コロナウイルスの影響で公式戦が中断していることを受け、選手から4~9月の報酬の一部を返納するとの申し出があったと発表していた。札幌によると、総額は1億円弱となる。