清水エスパルスは28日、オンライン会議システム「Zoom」を利用して、2019年度(19年2月1日~20年1月31日)の事業報告ウェブ会見を開いた。売上高は、過去最高となる42億9100万円。興行、広告、事業物販、サッカースクールの主要4事業が好調であったことが要因に挙げられた。純利益は200万円。2期ぶりの黒字となった。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、公式戦の延期が続く。20年度は当初の事業計画から大幅な変更が求められる見通し。山室晋也社長(60)は「厳しい経営になると想定している」と明かした。

難局の中でもクラブは努力を続けている。地域貢献事業の他に、スポンサー企業の露出機会を確保するため、クラブ公式SNSなどで企業の販売サイトなどを紹介。つなぎ留めに尽力している。さらに外出自粛を強いられる中、クラブは公式オンラインショップを拡充。サービスの充実を図っている。

損失は見込まれるものの、今後のクラブ経営に揺らぎはないと強調した。山室社長は「資金繰りに関しては、めどが立っている。リーグからの融資を受ける予定もない。万全の体制を整えて、この局面を乗り切りたい」と話した。【古地真隆】