ヴィッセル神戸は5日、動画投稿サイト・ユーチューブのクラブ公式チャンネルで、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(35)のオンライントークショーを生配信した。こどもの日を記念し、小学生の質問に、パソコンの画面に向かって約30分以上も世界のスーパースターが真剣に答えた。

このイベントは、新型コロナウイルス問題で外出自粛を呼び掛ける、クラブの「一致団結Stay Home」企画の一環。

番組内では子どもたちの10個以上の質問に答えた。

「生まれ変わったら、どのポジション、どんな仕事がしたい?」という問いに、イニエスタは「今と同じMFが好きだけど、センターバックがやりたい。体つきは生まれ変わらなければならないけど、興味のあるポジション。サッカー選手以外の仕事だと、この後に他の職業につくチャンスがあるかもしれないね」などと丁寧に答えた。

その他の主なQ&Aは次の通り。

-どうしてそんなにパスがうまいの

「僕は今までたくさんパスの練習をしてきた。どんな選手にも得意な部分があり、自分はパスやボールさばきが得意だった。失敗もあるけど、試合の中でいいパスを出せるように練習をしました」

-試合中は何を考えているの

「集中力を保つように心がけている。ボールを持つ前や受ける前に、何が起こるかを、少ない時間でいろんなことを考えています。どこに仲間がいて、どういうパスを出すか判断するために周囲を見ています。100%集中しないと、パスが奪われたりします」

-バルセロナと神戸の街の共通点は

「結構似ている部分があり、例えば海や山があったり、方角も分かりやすくて、迷子になりにくい。住みやすい街で家族も喜んでいます」

番組の最後には、自らサポーターへのメッセージとして「難しい状況が続くが、みなさんにエールと忍耐の気持ちを送りたい。今ややりたいことはできないが、みんなで乗り越えて、1日も早く、サッカーができる日々が戻ってくることを祈っています」と熱く語りかけた。

今回のイベントに参加したのは、クラブ下部組織のスクール生や、同選手が監修するサッカースクール「メソドロジー」から抽選で当選した小学生100人だった。イニエスタは日本語も交えながら、最後まで穏やかな表情だった。

チームは新型コロナウイルスの影響で3月27日以降、オフを含めて活動休止状態が続く。5月11日に36歳の誕生日を迎えるイニエスタは、自宅やその付近で自主トレを重ね、公式戦再開を待っている。【横田和幸】