J1サガン鳥栖は14日、テレビ会議アプリ「Zoom」を通じて記者会見し、15日からの全体練習再開を発表した。

竹原稔社長(59)、金明輝監督(39)、主将のDF小林祐三(34)が取材に応じた。

クラブは経営危機にひんし、新型コロナウイルス感染拡大の影響でチームは3月29日から活動休止中。深刻な経営環境の中で、ようやく再始動する。

自宅待機の期間中、選手はオンラインを通じて筋トレや、体幹を鍛えてきた。緊急事態宣言の一部解除となったこの日、約1カ月半ぶりに集まることが発表され、金監督は「選手の顔、表情を生で見て、練習ができる喜びを感じたい」と話した。

再開する練習では「3密」を避けるため、当面はクラブハウスの使用を禁止するほか、検温報告、行動記録報告、共有飲料水廃止、消毒など感染防止策を徹底する。しばらくは練習は非公開で行い、サポーターの練習見学も中止する。

鳥栖は、4月下旬の19年度決算報告で20億円超の赤字計上が明るみに出た。コロナ禍もあって、新規のスポンサー探しも難航している。今季の選手人件費も大幅な縮小が図られた。そんな苦境下、新たな1歩を踏み出した。