ヴィッセル神戸は9日、神戸市内で完全非公開の練習を行った。練習後、FW小川慶治朗(27)がオンラインで取材に応じた。

7月4日のJ1再開初戦へ、神戸は昨年2戦全敗(2-4、2-6)と苦手な広島をホームに迎え撃つ。今季は開幕横浜FC戦を引き分けた。後半途中からの出場だった小川は、今度こそ勝利と得点を狙う。

「今季はJ2降格がないし、優勝を狙う上でスタートはすごく大事。試合ができなかった選手は、ストレスがたまっている。100%コンディションを上げて、美しい、強いサッカーがしたい。僕は前線の選手なのでゴールに絡みたい。ハードワークで頑張っている姿を見せたい。勝利を届けるためにやりたい」。広島の言葉こそ出さなかったが、リベンジの意思は十分だ。

自粛期間中は運気を上げるために自宅の掃除に励んだといい、過去の映像などを見直して今後へのヒントもつかんだ。「ゴール前の落ち着きや、1テンポずらすだけで決められるので、もっと取り入れていきたい」とプレーの幅を広げようと必死だ。

「(約2カ月の活動休止期間を経たことで、当初は)芝を踏む感覚が違った。試合はストップ動作が多くなるので不安はある。各選手もトラップミスがあったりした。だが今は1週間以上練習をやって、ようやく感覚が戻ってきた」。今月1日からの全体練習で、ようやく勘を取り戻せてきたという。

7月に28歳になる小川は、クラブの下部組織出身では数少ない主力。エース番号の13を背負い、湘南ベルマーレに期限付き移籍した以外は神戸でプレーし、昨季は25試合5得点。今季は2月12日のACL1次リーグでハットトリックを達成している。【横田和幸】