J1ベガルタ仙台FW西村拓真(23)の約2年ぶりとなるJリーグ復帰戦が近づいてきた。16日の練習後にオンライン取材に対応。

前日15日に再開初戦(7月4日)がアウェー湘南戦に決まり「僕らの方が強い気持ちで挑みたい」。18年夏に仙台からロシア1部CSKAモスクワへ移籍。中断期間の3月に同チームから期限付きで復帰した。仙台ラストイヤー、同年の湘南戦はホーム1得点、アウェー2得点と躍動。スタメンに名を連ね、当時の再現を狙う。

西村は4月3日に古巣に合流も、翌日から新型コロナウイルス感染拡大の影響で、チーム活動が休止した。約1カ月半の自粛期間を経て先月半ばから本格始動。「新しいチームに入って最初から新鮮な気持ちでやれているし、メンタル的にも充実している。開幕(再開)が決まっても心境の変化はない」。試合のコンディションに戻すことに注力し、黙々と調整してきた。

3週間後にリモートマッチ(無観客試合)で再開する。個人目標は「内に秘めておく」としながらもチーム初タイトルへ意欲を示す。「そこを目指さないといけない。最初から負ける覚悟でやるのはダメだと思う」。数々の栄冠をつかんできたCSKAモスクワは「練習での勝ち負けもすごくこだわる。いろんな局面で負けが許されないような感じで刺激的だった」。常に勝利を目指す強豪の伝統を体感したため、なおさらタイトルへの思いは強い。

今季は中3日の過密日程が続くが「問題ない。試合がたくさんあるのはいいこと」。来場できない12番目の選手の思いを背負い戦う。「サポーターの力でプレーが変わるし、普段できないプレーができるようになる」。心の中で声援を感じながら、敵地湘南で勝利に導くゴールを奪う。【山田愛斗】