名古屋グランパスは21日、元ブラジル代表FWジョー(33)との契約を解除したと発表した。クラブ側は「正当な理由により解除した」と伝えており、詳細は明かしていないが、この件は現在、国際サッカー連盟(FIFA)の紛争解決室にゆだねているとした。

関係者によると、FIFAへは名古屋側からの訴えで、契約解除にいたる条件面に関して相違があるという。18年度に加入したジョーは今季が3年目で、今年1月に契約を更新している。しかし、年明けのキャンプから練習に姿を現さず、2月の開幕戦もベンチ外と戦力構想から外れていた。ジョー側は移籍先を模索し、古巣のブラジル、コリンチャンスが17日に復帰を発表している。

名古屋の関係者は「契約を解除すればフリーで、移籍先はこちらが関知することではない」とし、契約解除によって発生する金銭面が争点とみられる。名古屋側はFIFAの裁定には「従う」と明言している。

ジョーは1年目に33試合で24得点をあげ、得点王を獲得したが、昨季はけがもあり、32試合で6ゴールに終わった。移籍金総額は約15億円とされる大型契約で日本にやって来た大物が、スッキリしない形で日本を去ることになった。