浦和レッズのFW興梠慎三(33)が自身区切りの通算ゴール奪取へ、貪欲な姿勢を示した。

7月4日にホームで控える昨季王者横浜F・マリノスとのJ1再開初戦に控え、30日には2部練習で調整。浦和移籍後、通算100得点にあと1点、鹿島時代を含め、史上6人目のJ1通算150得点にあと2点と迫る興梠は「もちろん出るからには得点を狙っていきたい。チームが勝つことが大前提で、それでゴールできたら」と強い意欲をみせた。同日に報道陣に公開された紅白戦ではFWレオナルドと組む時間帯が多かった。

再開後は降格なしのリーグ戦で、選手交代も5人というルールで開催される。夏場から再び始まるハードスケジュールのため、たとえ主力であっても出場時間は流動的。興梠は「みんながチャンスあると思うし、常に出るという選手がいないのかなと。そういう中で誰と出てもいいように連係をしっかり高めることが大切」と前置き。その上で8年連続で継続中の年間2ケタ得点に向けて「非常にハードなスケジュールになると思うので全試合に出ることはできないと思う。試合数は昨年に比べて減るのかなと思う中で、この状況の中で2ケタを取るのが真のエースだと思いますので、それは取れたらいいなと。頑張ります」と口調を強めていた。

横浜戦はリモートマッチ(無観客試合)のため、埼玉スタジアムのスタンドには、熱いサポーターがいない。興梠は「個人としてやりずらさはある。いつもピッチにたくさんのサポーターがいた中で試合してきましたので、後押しがすごく自分にとっては大きかった。それがないのはさみしい。でも画面越しで絶対にみんな応援してくれていると思う。ピッチの中で100%、思うようなプレーができなかったとしても、それをみせることが何人かに勇気を与えることができると思う」と、気を引き締めていた。【藤中栄二】