G大阪のプロ23年目、元日本代表MF遠藤保仁(40)がJ1通算632試合出場を果たし、楢崎正剛(元名古屋GK)を抜いて単独最多記録を樹立した。

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遠藤を40歳になった今も成長させているのは「振り返らない」「感情的にならない」「好奇心を捨てない」の3カ条だ。

「自分の試合はほとんど見ない。見ても同じ場面がこない。似たような場面が来ても、見ていたから成功するわけではない」

プロになって泣いたのは、10年W杯南アフリカ大会決勝トーナメント1回戦で、PK戦の末に惜敗したパラグアイ戦ぐらい。

「(感情の起伏は)心の中ではあるが、表に出す必要ない。シュートを外して悔しがる時間があれば、さっさと定位置に戻って次の守備の準備をするべき」

日本テレビ系特番「ウルトラマンDASH」では毎年出演し、FKの足技を披露する。アニメ「名探偵コナン」では2度もアフレコに挑戦。「他業界の人に会うのは1つの挑戦。声優さんは天才。普通の人がやれば相当難しい。自分が出たアニメは見ていませんが…(笑い)」。

過ぎ去ったものにとらわれず、感情をコントロールし、脳内刺激は積極的に受ける。真のプロは、まだ若手に負ける気配がない。【編集委員=横田和幸】