首位攻防夏の陣は、ガンバ大阪の惜敗に終わった。4連勝中の2位G大阪は、ホームで0-1と首位川崎フロンターレに競り負け。後半に1失点すると、途中投入のMF遠藤保仁(40)が果敢に攻撃参加したが、最後までゴールは遠かった。川崎Fはクラブ新の7連勝を飾り、6試合ぶりに敗れたG大阪は3位に転落。C大阪は湘南に1-0で勝ち、2位に浮上した。

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天王山に敗れはしたが、意地は見せた。1点を追うG大阪は後半20分、MF遠藤がJ1最多記録を更新する636試合目の出場を果たした。「(チーム全体に)もう少しペナルティーエリアに入りきる、ひと工夫がほしかった。より球を動かすために、あそこでヤット(遠藤)の起用になった」。宮本監督は従来の3列目ではなく、遠藤には自由に動くように送り出した。

後半41分、遠藤が珍しく120%の力を込めたシュートを試みた。ブロックされたが、今季でJリーグ記録を更新する23年連続得点を狙う40歳が、1点が必要な場面でのオプションとして可能性を示した。

「Jリーグで一番調子のいい相手にできたこと、足りなかったことが見えた」と宮本監督。総走行距離は相手より約2キロ多い111・755キロも、後半わずかなスキから1失点した。

前半20分の決定機で右ポストにシュートが直撃したMF小野瀬は「あの時間帯に取れれば…痛かった」と反省。5点差以上の勝ちで3年ぶりの首位浮上だったが、果たせず。ただ、DF昌子が移籍後初のベンチ入りを果たすなど明るい話題もあった。現実を見つめ、6年ぶりの優勝へエネルギーにしたい。【横田和幸】