J2大宮アルディージャとアビスパ福岡は2日、同日に開催予定だった両クラブによるリーグ戦第9節(午後7時開始、NACK5)の中止を受け、Jリーグと合同で会見を行った。

中止理由は、新型コロナウイルスに関するJリーグ公式検査の結果、福岡の選手1人が「陽性の可能性が非常に高い」と判定され、医師による陽性診断がなされた場合、キックオフ前までに濃厚接触者の特定ができないため。会見にはJリーグの村井満チェアマン、大宮の森正志社長、福岡の川森敬史社長が出席した。

村井チェアマンは中止に至った経緯について説明。1日にU-19日本代表合宿に参加していたJ2町田ゼルビアのFW晴山岬(19)が新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを受け、7月31日に実施したJ2の選手、スタッフらへの公式検査の判定を急ぐよう検査機関に要請したとし、その中で福岡の選手1人に陽性の可能性が非常に高いことがわかり、今回の決断に至ったという。

31日の公式検査の結果は通常、J1の選手、スタッフらは3日、J2の選手、スタッフらは4日に判明する想定で行われていた。村井チェアマンは陽性の可能性が高いとする根拠は検体のCt値によるものだと説明し、「多くの関係者の方々にご迷惑をおかけしたこと、おわび申し上げます」と話した。

福岡の川森社長は陽性の可能性が高いとされた選手1人について、現在は平熱で自覚症状はないとし「自治体から注意が促されているような行動は特になかった」と話した。ホームチームとして試合運営にあたっていた大宮の森社長はJリーグから中止決定の連絡を受けたのが試合開始2時間前となる2日午後5時だったと明かし「即座に(ファンらの)入場を止めて、中止の決定を伝えた上で、お帰り頂いた。新型コロナウイルスの感染については、いつ何時感染するのかということが、非常に厳しい状況だと痛感しました」と神妙な面持ちで話した。