J2新潟は今日5日、ホームのデンカビッグスワンスタジアムで6位の磐田と対戦する。8月にJ1浦和から期限付き移籍で加入後、5試合連続出場中のDF荻原拓也(20)がチームにフィットしてきた。磐田戦でも銀髪をなびかせ左サイドを駆け上がり、スピードを生かした強気のドリブル突破と高速クロスで好機を演出し、勝ち点3をたぐり寄せる。

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攻撃的レフティーが本領を発揮し始めた。4日、前日練習後の取材に応じた荻原は「自身のキックや、クロスを合わせる選手とのフィーリングは日々、良くなっている。左サイドを起点に攻撃を仕掛けたい」と目をギラつかせた。前節2日の長崎戦(2△2)では、その左足で好クロスを連発。「勝ちきりたかったが、脅威は与えられたと思う。クロスの質に今まで以上にこだわりたい」と意気込む。

J1浦和から8月13日に期限付き移籍で加入した荻原は約3週間で全5試合に連続出場中で、前節には初めてフル出場も果たした。試合を重ねるごとに存在感を増している分、相手チームからの警戒が高まりつつある。得意の縦への突破と、利き足の左を封じるような対応を取られ始めているが「(相手を)抜ききる前のアーリークロスや、チームメートとの連係での崩しなどバリエーションをもっと増やさないと」と自らに課題を突きつける。

現在、勝ち点26で4位につける新潟。荻原のほかにも今夏加入したMF中島元彦(21)、MF福田晃斗(28)、さらには前節に加入後初出場初得点のFW鄭大世(36)ら即戦力移籍組の活躍もあり、ホーム戦8試合負けなし(4勝4分け)が続いている。ホームでのリーグ戦同一シーズン連続不敗記録を9に伸ばせば、J1時の13年にマークした記録に並ぶ。ただ、6位磐田との勝ち点差は2。敗れれば順位を逆転される。荻原は「うちには得点できる選手がそろっている。自分の特長をいかして勝利に貢献したい」と闘志を見せた。【小林忠】

東京五輪代表候補のGK小島亨介(23)が、同代表候補の磐田のFW小川航基(23)の得点力を警戒した。今季7得点を挙げている磐田のエースに対し小島は「(小川の)特長を消せるよう、しっかりしたコーチングと守備範囲で0に抑えたい」。