北海道コンサドーレ札幌は浦和レッズに3-4で逆転負けを喫し、3連敗した。2点を先行された前半、FWジェイ(38)が31、35分と連続ゴールで同点。後半22分相手のオウンゴールで一時勝ち越したが、その後2失点でひっくり返された。J1では9連敗した12年以来の9試合連続未勝利(2分け7敗)。就任3年目のミハイロ・ペトロビッチ監督(62)は試合後の会見で自らの進退について話題にするほど、チームは長いトンネルを抜け出せずにいる。

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札幌ペトロビッチ監督は古巣浦和と撃ち合った90分を戦い終えると、誰からも問われることなく自ら進退を話題にした。最後に勝ったのは7月26日横浜戦。リーグ戦9試合で勝ち点3を挙げられていない。「勝てない状況が続く中、私自身責任を感じている。私自身は与えられた仕事を全うする。私をどうするかはクラブが考えなければいけないこと」。自ら退く考えはない。だが、いいサッカーを見せ、内容で相手を上回っていても、結果だけがなかなかついてこない。その状況へのもどかしさに、こんな言葉を並べるほど、重く受け止めていた。

立ち上がり20分でPKと裏抜けされて2点を失ったが、4試合ぶりのゴールが生まれると一気に、今季最多タイ3得点を奪った。前半31、35分にジェイのヘディング弾、後半22分に右CKからオウンゴールを誘って3-2と勝ち越した。決定力不足が響き3試合連続で無得点だったが、その課題が嘘のようなゴールラッシュ。だが後半30分に同点に追いつかれるとロスタイム4分に4点目を失い、勝ち点1すら、手からこぼれた。DF福森は「前からプレスをかけていくスタイルでは、1対1が大きくなる。対峙(たいじ)する選手に負けないことが大事」と、自身に言い聞かせるように口にした。

長いトンネルの先には、喜びが待っているはずだ。この日も数字を見ても敗れたことが信じ難いくらい、内容では圧倒していた。シュートは相手の3倍近い23本を放ち、CKは15本に対し相手1本。敵陣で押し込み続けた証しだ。ペトロビッチ監督は「必ず今の戦い方で結果を出せる日が来る。それまで悔しい気持ちと我慢する必要はあるが、選手と私は信じて続けるだけだ」。決定力、守備力、どちらも実を結び、白星が舞い込む時が待ち遠しい。【保坂果那】