ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(36)が、前日22日の監督電撃退任に揺れる一戦で貴重な今季初得点を決めた。

1-1の前半20分、左サイドを駆け上がったFW古橋のパスに反応。角度のない位置から左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。右手を握りしめ、19年8月23日鳥栖戦以来、1年1カ月ぶりの得点を喜んだ。

前半9分にはMF山口の先制点に右からのクロスで起点となり、後半10分には左からのクロス、同23分には中央からのスルーパスでFW古橋の2得点をお膳立て。暫定で指揮したビベス・アシスタントコーチからは「そういったプレーができるからこそ、アンドレス・イニエスタ。それができるからこそ、世界のトップに立った。今回ピッチで証明された」と評価された。

クラブは前日にドイツ人のトルステン・フィンク監督退任を発表。試合前には立花陽三社長が「びっくりするニュースとなってしまったことは、クラブとして申し訳ないと思うし、しかも発表が試合の前日ということで、本当に残念だったと思っています。そこはクラブを代表して、謝りたいと思っています」と口にしていた。難しい状況下での一戦だったが、世界的スターはプレーでけん引した。