ガンバ大阪が通算40度目の大阪ダービーを引き分けとし、11戦不敗(9勝2分け)で2位を死守した。敵地セレッソ大阪戦は、前半32分にMF井手口陽介(24)の2試合連続ゴールで先制も2分後に失点。後半は相手の猛攻をしのいで1-1のドローとした。上位争いが激化する中、3位名古屋、4位C大阪も勝ち点1止まり。G大阪には意味のある結果で、ダービーは通算23勝6分け11敗とした。

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連勝は3でストップしたが、G大阪には価値ある勝ち点1だった。宮本監督は「結果は残念だが、選手はダービーを戦うというパフォーマンス、精神力を見せてくれた」と評価。この日だけで5度の警告を受けるほど体を張り、特に後半途中からC大阪の猛攻を防いだ。勝ち越し機もあったが、負けを許さなかった粘りが11戦不敗の真骨頂だ。

前半32分、井手口が2試合連続の先制点を左足で挙げた。だが、その2分後に失点。後半13分にはDFキム・ヨングォンが左膝を負傷し、右太もも肉離れで離脱していた主将DF三浦が10試合ぶりに緊急出場。脳振とうで欠場していたDF藤春を6試合ぶりに投入するなど総動員だった。

「引き分けだったが、ぎりぎりで守り切れてよかった」と三浦。今季4点目の井手口は「試合前から人と人との戦いで負けない、気持ちを前面に出すとみんなで話していた。前回(7月)負けているので、絶対に負けないという思いだった」と気力を振り絞った。

3位名古屋も引き分けたため、G大阪は天皇杯出場が懸かる2位、来季ACL出場の目安とされる3位以内へ、着実に前進している。【横田和幸】