新潟明訓が開志学園JSCを2-0で下し、4大会ぶりに決勝に駒を進めた。0-0の後半13分、主将のDF竹内豊(3年)がヘディングで先制点を奪うと、MF藤田梢紘(3年)がPKで追加点を挙げた。決勝戦は7日、デンカビッグスワンスタジアムで行われる。

チームをまとめる闘将が雄たけびを上げた。0-0の後半13分、竹内はMF藤田の左CKにタイミングよくニアサイドに飛び込むと、大きく首を振って強烈なヘッドをぶちかました。「コースもバッチリ。(自分自身)ニアからの得点はこれまでなかった形なのでうれしい」。183センチの長身から放たれた一撃は、硬さが見えたチームに、落ち着きと勢いをもたらす貴重な得点となった。

序盤は相手の両サイドからの攻撃に手を焼いた。「(相手に)合わせてしまった部分はあった。攻撃でもロングボールが多くなってしまったので、給水タイムやハーフタイムで修正した」。センターバックの位置からチームメートを鼓舞し、勝利をたぐり寄せた。攻守で活躍を見せた竹内に対し坂本和也監督(35)も、「よく守ってくれた。得点を決めてしまうあたりはさすが」とたたえた。

チームは今大会、3試合目にして初の無失点勝利。「無失点にこだわってやっている。準決勝を0に抑えられたことは大きい」。試合後は士気を高めた応援部員のもとに駆けつけ「全員で一丸となって決勝も勝ちましょう!」と呼びかけた。

中学の3年間を帝京長岡と関係の強い、長岡JYFCでプレーした竹内にとって決勝戦は特別なものとなる。「帝京長岡を倒して全国に出るためにここに来た。絶対負けない」。強いリーダーシップを発揮し、新潟明訓を5大会ぶり6度目の全国選手権出場に導くつもりだ。【小林忠】