三田学園は、6年ぶりに臨んだ決勝戦で敗れ、初の選手権出場はかなわなかった。

福原幸明監督は「決して悪い試合ではなかった。コロナ禍でチーム作りをする時間がなかった分、結局『個』で負けた。後から言っても仕方がないですけどね」と悔やんだ。

決勝戦に出場した三田学園の交代要員を含む選手20人のうち、3年生は6人。新型コロナウイルスの影響で引退時期を早めた部員が多くいた。文武両道を貫く進学校で、京大や阪大など難関大学を目指す生徒もいる。

そんな3年生に福原監督がかけた言葉は「サッカーは絶対見に来るな」。「何事もやるには覚悟がいるし、やめるのにも覚悟がいる。時間を惜しんで勉強しなさい」と伝えたため、今回の決勝戦前にも、引退した3年生はグラウンドには姿を見せなかった。

今回決勝で敗れ、出場した3年生も引退することになるが、それぞれが新たな目標に向かって進んでいく。【佐藤あすみ】