開幕26戦無敗(18勝8分け)で首位のJ3ブラウブリッツ秋田は、クライマックスを迎えている。

ここまで勝ち点62を積み上げ、得点46、失点8も堂々のリーグ1位。

残り8試合で2位長野と3位熊本に勝ち点16差、4位相模原に同17差(第26節終了時点)をつけ、あと3勝で昇格と自力優勝が決まる。今日14日はホームで5位岐阜を迎え撃つ。

正確無比な右足が無双秋田の原動力だ。司令塔でセットプレーのキッカーも務めるMF江口直生(28)は、全26試合出場で6ゴール(直接FK2本)9アシストと計15得点に直接絡む。起点になった場面も含めると、総得点の約半分に関与。5-0で大勝した10月のアウェー岐阜戦で、自陣から約60メートルのロングシュートを決めるなど、その右足が秋田の勢いを加速させる。

無敗を支えるボランチは「こういうプレッシャーのかかる中で毎試合、試合を迎えられるのはサッカー選手として幸せなこと」。喜びをかみしめながらプレーし、得点、アシストの目に見える結果を残す。「個人の成績は気にしてないけど、それがチームの順位につながってるのはうれしい。ゴールにつながるプレーは常に心掛けている」と貪欲な姿勢を貫く。

今月にも昇格と優勝が決まる。秋田は17年にJ3を制したが、J2クラブライセンスを持たずに涙の「残留」となった。江口も3試合計5分の出場で不完全燃焼。今季は主力でラストスパートに挑む。「順位や昇格というのを考えず、目の前の試合に勝てば優勝できるので、その1試合に懸けるだけでいいと思います」。先を見ずに一戦必勝。8試合720分をひたむきに走り続ける。【山田愛斗】