来月31日に開幕する全国高校サッカー選手権の組み合わせ抽選会が16日、史上初のオンラインで行われた。4年ぶり3度目出場の藤枝明誠は、初戦となる2回戦(来年1月2日午後2時10分、埼玉・浦和駒場スタジアム)で愛媛県代表の新田と対戦する。静岡市内で同抽選会に参加したMF中山碧(あお)主将(3年)は「対戦相手が決まったことで実感が湧いてきました」と表情を引き締めた。

松本安司監督(51)も「まずは1つ目の対戦が大事」と初戦に照準を合わせる。対する新田は39年ぶりの出場。今大会では最長ブランクとなる学校で、実力も未知数だ。対戦が決まると、指揮官は早速相手の試合を分析。大会公式サイトで配信されている愛媛県大会決勝のハイライト動画をチェックし「攻撃に迫力がある」と警戒した。

相手は県大会5試合で18得点。藤枝明誠も準決勝で前年度全国覇者の静岡学園を3-0で破り、東海大静岡翔洋との決勝でも3得点を奪った。中山は「攻撃力では負けたくない」と真っ向勝負の構えを示す。年明けの初戦までは約1カ月半。4年ぶりの全国舞台に備え、さらに攻撃的スタイルを磨いていく。【神谷亮磨】※組み合わせの詳細はスポーツ面に掲載

▽新田DF大野哲平主将(3年)「ワクワクという気持ちが大きかったです。自分たちらしく、泥臭く、持っているものを全て出せるように頑張ります」

◆新田高等学校 愛媛県松山市の私立。地元の資産家・新田仲太郎氏が1939年(昭14)に旧制新田中学を創設。48年に新制新田高校へ移行。普通科と工業科を持つ。今年4月1日現在の生徒数は男子1130人、女子545人。前年度の全国高校総体では水泳部と弓道部が準優勝。野球部はセンバツに2度出場し、90年準優勝、05年1回戦敗退。吹奏楽部も有力。永井博校長。主なOBに元ラグビー日本代表監督の向井昭吾氏、元プロ野球巨人投手の越智大祐氏ら。