全国高校サッカー選手権(12月31日開幕、埼玉スタジアムほか)の組み合わせ抽選会が16日、都内で行われ、各県代表校は地元からオンライン形式で参加した。

18年度王者で前年度準優勝の青森山田は、初戦(2回戦、来年1月2日)で08年度優勝の広島皆実と対戦する。J1浦和に来季加入内定のDF藤原優大主将(3年)は王座奪還を目指し「最後はみんなで笑って終われるように頑張りたい」。第16代応援マネジャーで女優、フィギュアスケーターの本田望結(16)は青森山田1年生。日本一へ人気者のパワーをあやかる。

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全国最多24年連続出場の青森山田は、00年から続く県内366連勝の無敵の勢いで本大会に乗り込む。藤原主将は「ずっと夢見てきた選手権の舞台に1、2年生のときにも立ったが、どの試合もワクワクした。今年もその舞台に立てるのがうれしいし、対戦相手も決まり『いよいよ最後か』という実感が湧いている」。1年時は途中出場、2年時は先発。それぞれ全5試合でピッチに立ち、優勝と準優勝を経験。自身3年連続決勝に照準を合わせる。

あの悔しさは忘れない。今年1月13日。静岡学園との前年度決勝では、2点リードから逆転負けで2連覇を逃した。「本当にあれをきっかけに『もう1度強くなろう』と思える原動力になった。王座奪還を目標に1年間やってきて、まずは初戦に勝ち、コツコツ1試合1試合集中して、あの決勝の舞台に立てるようにやっていきたい」。日本一を決める場所、浦和のホームでもある埼玉スタジアムへ背中でチームを引っ張る。

藤原主将は抽選会の何日か前には、青森山田在校生としてフィギュアスケートに打ち込み、応援マネジャーを務める本田と校長室で対面。「頑張ってください」と声をかけられ、「違うスポーツですけど、頑張ってることは一緒だと思いますし、すごく有名な方なのでうれしかったです」と刺激を受けた。

広島皆実とは10年度の2回戦で対戦。勝利したものの、続く3回戦で滝川二(兵庫)に屈した。黒田剛監督(50)は「優勝経験のあるチーム。10年前はうちが2-0で勝ったが、ここに神経を使い、次の滝川第二に負けた苦い経験がある。きっちり初戦を戦い、いい入りができるようにしたい」。王座奪還へ青森山田が逆襲する。【山田愛斗】