今季限りでの退団が明らかになったセレッソ大阪のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(63)が20日、大阪市内での練習後にオンラインで取材対応を行った。同監督の進退に関しての質問は厳禁とされた中、就任2年目のスペイン人指揮官は約10分間、C大阪に対する熱い胸の内を語った。

「(2位に入れば、出場権が得られる天皇杯の)優勝の可能性はあると思っている。この場を利用し、残り1カ月、サポーターに声援をお願いしたい。我々はC大阪を代表して戦う」

C大阪への愛情や、自身の仕事への情熱が伝わるコメントとなった。

21日のサンフレッチェ広島戦(ヤンマー)を含めて今季残り7試合。現在5位でACL出場圏となる3位以内の可能性は十分ある。

最近3試合未勝利が続く中での広島戦へ、「広島は強豪チームで、難しい試合になるが勝ちたい」と、10月17日横浜Fマリノス戦以来の白星を渇望した。

さらに自身がこの2年間で積み上げ、C大阪を強くした自負をのぞかせた。

「C大阪は昨年は最少失点のチームで、今年は昨年より失点しているかもしれないが、それでも失点は少ない。ゴール数は昨年より上回っている。私が言いたいのは、C大阪が守備的なチームだという表現を見受けられるが、よい守備をするチームと守備的なチームは違う。どんなチームでも重要なタイトルを取るには、いい攻撃、いい守備をする必要がある」

5位だった昨季は、全34試合で総得点39、総失点がリーグ最少の25。今季は残り7試合の現時点で39と32。ゴール数は大幅に上回るのが確実だ。総合的なチーム力はアップしている、という指揮官の誇りが見受けられた。