尚志(福島)がド派手なゴールショーで開幕4連勝(第2節は延期)を飾った。昨季から名門の背番号「10」を背負うMF松尾春希(3年)が前半19分に先制ゴールを決めて4戦連発。盛岡商(岩手)を7-0で下し、チーム総得点を「21」に伸ばした。

松尾が先陣を切った。左サイドからのマイナスのクロスを落ち着いて左足で流し込んだ。「ペナルティーエリアはボランチの自分が入っていかないといけない場所。前に行く意識で、打つだけでした」。3戦連続で先制点を決め、チームを勢いづけた。

理想像は得点力のあるボランチだ。4試合5得点とエースの仕事を果たしているが、「シュートを決めきるところで1本の集中力がまだ足りないので、そういうところを高めていきたい」。よりゴールを貪欲に狙う。

J1川崎Fで活躍した中村憲剛氏やJ2磐田MF遠藤保仁が好きな選手で、「アシストがうまいし、視野が格段に広い。できることが多くてサッカーIQがめちゃくちゃ高いので、そういうところで自分も勝負したい」。レジェンドボランチから学んでいる。

仲村浩二監督(48)は「(大雨の)悪コンディションで『自分たちのつなぐサッカーをできないのでは』と思っていたが、選手たちの頑張りが大量得点につながった」と評価。それでもシュート31本で7得点だった反省もある。全国選手権で3大会連続決勝進出中の常勝軍団を例に挙げ、「青森山田は3本打ったら3本決めるようなチームなので、そういうチームにならないと上では勝てない」と精度向上を求める。プレミアリーグEAST昇格へ、華麗なパスサッカーを貫き、磨いていく。【山田愛斗】