アルビレックス新潟はJリーグ戦通算100試合出場のFW谷口海斗(25)が2得点の大暴れだ。ホームでジェフユナイテッド千葉を2-0で下し、2連勝で開幕から11戦不敗とチームの記録をさらに伸ばした(9勝2分け)。前半5分、左CKを頭で合わせ波に乗った谷口は後半18分、MF本間至恩(20)のスルーパスに抜け出し、右足で豪快に追加点を奪った。ゴールデンウイーク3連戦の初戦を白星で飾り、次節(5日)、中3日で敵地・大宮に乗り込む。

海斗の「海(かい)キャノン」が発動した。前半5分に自らの2戦連発のゴールで先制も、押し込まれる時間帯が続いた後半18分だった。カウンターから中央を突破した本間のスルーパスを左サイドで受けると、相手DFとの間合いをジリジリと詰めながらペナルティーエリアに進入。右足を一閃(いっせん)。豪快な一撃は相手GKが反応できない速さでニアサイドをぶち抜いた。「至恩がいいパスをくれた。あの時間に追加点が取れて良かった」。これで2戦3発。「FWとして結果を残せた。今後も続けていきたい」。

谷口にとってJリーグ戦通算100試合と節目の出場となったこの試合。移籍初得点を挙げた前節・愛媛FC戦後の練習で「得点を取ることで、たくさんの人が喜んでくれる。メモリアル弾は狙っていく」とゴールを宣言していた。ホテルで働きながら練習を続けたJ3から、J2とステップアップしてきた苦労人の公言通りの2得点。「100試合出場は1つ1つを積み重ねた結果。メモリアル弾はうれしい」。後半27分に交代でピッチを退く際には今季最多1万2522人のサポーターから大拍手が起こった。「ホームでの初ゴール。最高だった」とほおを赤くした。

勝利の立役者に対し、アルベルト監督(53)は「伸びしろに満ちた選手。リーグ戦の後半には、さらに素晴らしい選手になるだろう」と賛辞を贈る。谷口は中3日での大宮アルディージャ戦に向け「チームとして勝つことを目指す。その上で得点という結果を残したい」と喜びを次節への意欲へと変えた。【小林忠】