県内無敵の青森山田が3冠に向けて第1関門を突破した。八戸学院野辺地西を5-0で下し、県高校総体21連覇を決めた。

主将のMF松木玖生(くりゅう、3年)が、前半26分の先制PK含む2ゴール1アシスト。DF大戸太陽(3年)は同ロスタイム2分に公式戦初得点をマークした。「6軍制」トップのAチームが先発したのは準々決勝と決勝だけだが、初戦から5試合で65得点無失点と異次元の強さで頂点に立った。

エースが口火を切った。松木は自らドリブルで仕掛けてPKを獲得。たっぷり間を使いながらGKの動きを見極め、がら空きのゴール左に突き刺した。「逆に跳ぶと分かっていたので、簡単に流し込むだけでした」。序盤は攻撃陣が決定機を仕留めきれずに時計の針が進んだ。それでも先制から3点目までわずか11分間と電光石火のアタックで、一気に流れをつかんだ。

8月14日に福井県で開幕する全国高校総体(インターハイ)出場を決め「ホッとしました。最近は夏に結果を求めて勝てていないので、自分たちが歴史を刻めるようにしたい」。高円宮杯U-18プレミアリーグ、全国選手権との3大タイトル制覇への挑戦権を得た。

冬の選手権は過去5大会で4度決勝に進出も、夏の総体では過去5大会(昨年は中止)での最高は16年の4強で、2、3回戦敗退が2度ずつ。今年は主戦場のプレミアEASTで開幕7戦全勝と勢いに乗っているだけに、05年以来16年ぶり2度目の夏王者へ視界良好だ。【山田愛斗】