スコットランドの強豪セルティックの監督に就任することが決まった、横浜F・マリノスのポステコグルー監督(55)が11日、横浜の指揮官として最後の会見を行った。

「初めて来た日からこれまで、楽しい思い出しかない。ここを去るのはさみしい気持ちでいっぱい。クラブの発展をこれからも見ているし、新天地でもマリノスの一員としてやっていきたい」と、変わらぬクラブへの思いを語った。

18年に横浜の監督に就任。当時、Jリーグを見て「攻撃的なサッカーをするチームが少ない」と感じたという。

それまで守備的なイメージが強かった横浜は、ポステコグルー監督のもと、攻撃的で魅力あるチームに成長。そのスタイルは「アタッキング・フットボール」と称された。

2季目の19年には、15年ぶりのリーグ優勝を果たした。昨季は無冠に終わったが、今季もリーグ戦は2敗と好調を維持している。そんな中で、スコットランドの強豪からのオファーを受けた。ポステコグルー監督と両クラブの協議の結果、本人の意志を尊重する形で、シーズン途中ながら横浜を離れることが決まった。

「もっとクラブでタイトルを取りたかった。それが心残り」と指揮官。「見て分かるとおり、マリノスのサッカーは確立されている。今後も(このスタイルが)続くことを願っている。常にクラブとつながっているし、何かあればアドバイスしたい。これからも変わらず、このサッカーをしてもらえたらうれしい」と、横浜の飛躍に期待を込めた。

横浜は13日にルヴァン杯札幌戦を控えるが、この試合は松永英機アカデミーグループダイレクターが暫定的に監督を務める。松永氏は今季エリートリーグで指揮を執っている。