3月に就任したヴィッセル神戸の永井秀樹スポーツダイレクター(SD、51)が14日、神戸市内で開催されたサポーターらとの意見交換会「サポーターカンファレンス」で、出席者のサポーターからパワハラ問題で追及される場面があった。

昨季途中まで指揮したJ2東京V時代のパワハラが認定された永井SDは、今年3月10日に、日本協会から公認S級コーチライセンスの1年間の資格停止処分を受けた。

その直後、3月21日に神戸の強化責任者に就任したことで、一部から批判の声が高まっていた。

永井SDはこの日、まず「自分の未熟さを反省していくしかない」と改めて謝罪した上で、東京Vの選手からは「感謝しかないと言ってくれていた」と発言したことで、会場の空気が変わった。

サポーターの1人は「では、この(Jリーグや日本協会による)処分に不満があるのか」という趣旨の質問を即座にした。

永井SDは「不満はまったくないです。自分の未熟さがすべて」と再度、謝罪することになった。

また、永井SDが就任することで、クラブは世間から反感を買うことを予想していなかったのか、という質問に、徳山大樹社長(33)が答えた。

「(就任に対する)説明の仕方は、適切ではなかった。事前に説明、あるいは直後に説明の場を設けるべきだった」

改めてSDという重要な役職に、ライセンス停止処分中の永井氏を起用したことに対し、徳山社長は「正直申し上げて、このタイミングは悩んだ。(SD就任を遅らせる)検討はしたが、やはり神戸のプロジェクト(アジアNO・1など)を進めていく上で、SDは重要かつ必要だった」と説明した。