FC町田ゼルビアの黒田剛監督(52)がJリーグ初白星を手にした。

青森山田で7度の全国制覇を成し遂げた名将も「多くの不安もあっただけに、この1勝がいつくるのか、ずっと寝られない時もありましたが、まずは1つ勝ててほっとしています」と胸をなで下ろした。

前半はゴール前を固めるザスパクサツ群馬相手に苦戦。それでも前半38分にコーナーキックからDF池田樹雷人(じゅらと、26)のヘディングゴールで先制すると、ハーフタイムに立て直した。「仕事の分担整理をしっかりしたことによって、いい場面に結び付くところ増えた」。キャンプから鍛えてきた堅い守備で無失点のまま迎えた後半39分。今度はDF翁長聖(28)が敵陣左深くのフリーキックを直接決めて追加点。技ありのゴールに黒田監督も思わず頬を緩ませた。

19日のベガルタ仙台との開幕戦はスコアレスドロー。「サポーターに守られて、サッカーをやれていることをすごく重く感じている。接戦もある中で、あと40試合あると思うと気が遠いなという感じと安堵(あんど)と(笑い)。この1勝がいつ来るのかと思っていたので、私も初めてですごくうれしかったです」。2試合で失点は0。持ち味の守備力を生かしながら、ここからJリーグでの白星を積み重ねる。