アルビレックス新潟レディースはAC長野パルセイロ・レディースに1-0で競り勝ち、ホーム3連勝を決めた。

前半7分、MF上尾野辺めぐみ(37)の左FKにDF三浦紗津紀(26)が頭で合わせ、先制点を奪った。1-0で折り返した後半は、長野に押し込まれる時間が続くが、ゴールを死守した。ここ4戦無失点で3勝1分と負けなし。最下位11位のままも勝ち点を15に伸ばし、勝ち点16で並ぶ9位長野と10位ちふれASエルフェン埼玉に勝ち点差1に迫った。

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“信越ダービー”を新潟が制した。前半7分。DF北川ひかる(26)が左サイドの縦突破でファウルをもらい、FKを獲得。キッカーを任された上尾野辺の正確なクロスに三浦が反応した。得意のヘッドでゴールネットを揺らした。「めぐさん(上尾野辺)からすごくいいボールが来たので触るだけだった」と振り返った。

この先制弾は、早大から19年にINAC神戸レオネッサ入りして以来、なでしこリーグも含めてキャリア初ゴールだった。「本当に『やっと』という感じ。いつも、いいボールをくれるキッカーに感謝したい」と勝利を決めた初得点を喜んだ。

「本職」の守備でも存在感を示した。後半20分、相手のクロスにGK平尾知佳(26)が飛び出し、相手と交錯。がら空きのゴールにボールが入りそうになる場面では体を張ってゴールを死守した。「何としてもゴールを守るということは強くこだわっている」。その後も長野に攻め込まれる時間帯も多かったが、最後まで得点は許さなかった。「いつ攻撃で、いつ全体で守るのかということがチームで共有できてる」と4戦連続無失点の守備への手応えを話した。

チームはここ4試合3勝1分けと波に乗る。順位は最下位のままで残り2試合となったが、最下位脱出も見える位置につけた。「2試合勝てれば、順位も必然的にひっくり返ると思うし、この順位で終わったら、こんなに悔しいことはない。勝ちきって終わりたい」と連勝締めを誓った。【大島享也】