湘南ベルマーレが、MF平岡大陽(21)の決勝点でコンサドーレ札幌を下し、5試合ぶりの勝利を飾った。明日試合のある17位横浜FCに勝ち点差1に迫った。

試合開始から札幌に押し込まれる場面もあったが、前半42分に平岡のゴールで先制。チームが放った倍以上となる17本のシュートを浴びながら、GK馬渡洋樹(29)を中心に守り切り、今季2度目のクリーンシートを達成した。

山口智監督は「言うことないです」と選手をたたえた。「ピンチもたくさんあり、さすが札幌さんと感じる試合だった。そういうのを想定して準備してきて、運もありましたし、助けられたところもあったが、徹底したところが勝ちにつながった。もぎとった勝ち点3。点取るところ、前への推進力を意識して、最後のクオリティーのところでもぎ取ってくれた。やること全うしてくれたゲームだった」と手放しに喜んだ。

代表ウイークの中断期間には、守備の部分を重点的に取り組んだ。ポジショニングやスイッチをいれるところ、ボールに対してどう守るか、奪いきるポイントなどを整理した。攻撃力のある札幌に対して、崩される場面はあったが、最後の体を張る部分を徹底し、なんとか無失点に抑えた。

体調不良者が続出し、12日には公開練習が急きょ中止に。この日も出場機会が多くない選手もメンバー入りする事態だった。「たくさんそういう状況で、逆にできる選手もいる。自分的には心配せず選び、やってくれるという自信あった。出場できなかった選手は残念だったが、出る選手が理解して、残りの試合にかける部分をしっかりやってくれた。日頃がそのまま出た。日頃の練習の姿勢、今日表現できたことに尽きる」とチーム一丸での勝利だった。

明日17日には、16位柏と17位横浜FCが直接対決する。チームは、この日の勝利で、横浜FCに勝ち点差1、柏に勝ち点差2に迫った。「ぼくたちは勝たないと上に行けない。どうなるかわからないので、自分たちができることを明日からやりたい」。残り7試合。湘南スタイルで駆け抜ける。