湘南が史上最速でJ1昇格を決めた。アウェーで京都と対戦し、2-2で引き分けた。3位磐田が水戸に敗れたため、9試合を残して2位以内が確定した。04年川崎Fの残り8試合を上回るスピード昇格決定となった。

 湘南は前半11分にFW岡田翔平のゴールで先制。後半に入って大黒に2点を決められ一時勝ち越された。しかし同39分、DF島村毅がゴールして2-2の同点に。そのままドローに持ち込んだ。【湘南のJ1最速昇格への道】※H=ホーム、A=アウェー

 3月

 2日H

 ○1-0山

 形

 

 ◆ウェリントン

 3月

 9日A

 ○3-0長

 崎

 

 ◆宇佐美、武富、丸山

 3月16日H

 ○2-0札

 幌

 

 ◆ウェリントン、大槻

 3月22日A

 ○3-2岐

 阜

 

 ◆ウェリントン、永木、三竿

 3月30日A

 ○4-1松

 本

 

 ◆菊池2、大槻、永木

 4月

 5日H

 ○2-0岡

 山

 

 ◆遠藤、菊池

 4月13日A

 ○6-0千

 葉

 

 ◆ウェリントン2、宇佐美、遠藤、菊池、武富

 4月20日H

 ○4-0大

 分

 

 ◆大槻、遠藤、岡田、ウェリントン開幕連勝が浦和に並ぶJ2タイの「8」

 首位湘南は大分に4-0で快勝し、開幕からの連勝を00年の浦和に並ぶJ2記録の8試合とした。前半24分にFW大槻のミドルシュートで先制すると、その後も手を緩めず3点を追加した。

 ハードワークが売りの湘南が、ピッチを駆け回った。FW大槻の先制点を皮切りに、DF遠藤、FW岡田、同ウェリントンが追加点。中でも曺監督が「ウチらしさが凝縮された」と言うのが3点目だ。後半9分、縦パスに岡田が抜け出してゴール左に決めた。理想はドルトムントの縦への素早い攻撃。映像を見て参考にしており、遠藤も「ボール保有率は高くなくても、攻守に躍動感あふれるプレーが持ち味」と話した。

 14年ぶりにJ2記録に肩を並べたが、00年の浦和は延長Vゴールを挟んでおり、90分引き分け制度が導入された03年以降では初の快挙だ。9連勝となれば新記録だが、大槻は「去年の悔しさがある。もう1度J1で勝負したい」。まだまだ満足はしていない。

 4月26日A

 ○3-1横浜FC

 

 ◆岡田2、ウェリントン開幕9連勝とJ2記録を14年ぶりに更新

 4月29日H

 ○3-0京

 都

 

 

 ◆丸山、武富、遠藤

 5月

 3日A

 ○1-0水

 戸

 

 

 ◆武富

 5月

 6日H

 ○2-1栃

 木

 

 

 ◆藤田、永木

 5月11日A

 ○3-1熊

 本

 

 

 ◆菊池、大槻、ウェリントン開幕13連勝

 J2の連勝記録まであと「1」

 首位の湘南は熊本に3-1で逆転勝ちし、開幕からの連勝を13に伸ばした。

 湘南が逆転勝ちで開幕からの連勝を13に伸ばし、00年に札幌がつくったJ2の連勝記録まであと「1」と迫った。0-1で迎えた後半に3得点。曺貴裁監督は「1失点を先に食らって、逆に割り切ってできた」。FW菊池は「J2で抜けた存在になって優勝しないといけない」と力強く話した。

 5月18日H

 ○2-0福

 岡

 

 

 ◆吉浜2開幕14連勝

 J2連勝記録に並ぶ

 5月24日A

 ●0-1愛

 媛愛媛に初黒星

 J2記録ならず

 首位を独走する湘南は、愛媛に0-1で敗れて初黒星を喫した。開幕からの連勝は14で止まり、00年の札幌と並んでいたJ2記録を塗り替えることはできなかった。

 5月31日H

 ○1-0東京V

 

 

 ◆菊地連勝ストップも連敗は回避

 首位の湘南は1-0で東京Vを下した。後半19分、MF菊地が決勝点を挙げた。前節、開幕からの連勝が「14」でストップし、今季初黒星を喫したが、連敗は回避した。

 6月

 7日A

 ○1-0富

 山

 

 

 ◆遠藤

 6月14日H

 ○3-1讃

 岐

 

 

 ◆菊地、 ウェリントン、永木

 6月21日A

 ○2-1磐

 田

 

 

 ◆岡田、OG

 6月28日H

 ○2-0北九州

 

 

 ◆武富、 岡田

 7月

 5日A

 ○1-0群

 馬

 

 

 ◆ウェリントン

 7月20日H

 ○2-1熊

 本

 

 

 ◆ウェリントン、菊池

 7月26日H

 ○2-0富

 山

 

 

 ◆ウェリントン、樋口

 7月30日A

 △0-0福

 岡

 8月

 3日H

 △1-1千

 葉

 

 

 ◆岡田

 8月10日A

 △0-0岡

 山

 8月17日A

 ○3-0栃

 木

 

 

 ◆岡田、ウェリントン、遠藤

 8月24日H

 △1-1磐

 田

 

 

 ◆ウェリントン

 8月31日A

 ○3-1山

 形

 

 

 ◆岡田2、ウェリントン

 9月

 6日H

 △1-1松

 本

 

 

 ◆遠藤

 9月14日A

 ○2-0讃

 岐

 

 

 ◆岡田2

 9月20日H

 ○4-1水

 戸

 

 

 ◆武富2、ウェリントン、永木史上最速のJ1昇格へ王手

 湘南が、圧倒的な強さでJ1復帰に「王手」をかけた。水戸をホームに迎えた湘南は開始1分にFW武富孝介(23)のゴールで先制。3点リードから1点差まで迫られたが、MF永木亮太(26)の30メートル弾で4-2と振り切った。勝ち点を83と伸ばした湘南は、23日のアウェー京都戦に勝ち、3位の磐田が引き分け以下なら2位以内が確定。9試合を残しての史上最速のJ1昇格が決まる。

 水戸に1点差と迫られても、今の湘南イレブンに焦りはなかった。後半31分、MF永木が右足を振り抜くと、ボールはゴール左スミに吸い込まれた。「コースが見えた。みんなが集中して、一丸となったのがよかった」。中盤の要は、笑顔で試合を振り返った。

 「らしくない」サッカーだった。ここまで31試合14失点の堅守が崩され、2失点した。今季最多タイの4ゴールはしたが「エレベーターのような試合だった」と曺貴裁監督。それでも、開幕前に目標とした「勝ち点80で昇格」を楽々クリアし、シーズン途中からは「最速でJ1昇格しよう」と選手に言い続けてきたが、その実現も近づいた。

 3位磐田は北九州に勝ったが、勝ち点差は27。次節、湘南が勝って磐田が引き分け以下、または湘南が引き分けて磐田が負けなら2位以内が確定する。23日に昇格が決まれば、08年の広島と並ぶ最速タイ。残り9試合は04年の川崎Fの8試合を更新する最速記録となる。

 実はJ1昇格に必要なクラブライセンスが、Jリーグから認められるのは29日。それまでは2位以内が決まっても「昇格」とは言えない。23日に2位以内が決まっても「昇格グッズ」も「J1記念品」も販売できない。「こんなに早く決まると思わなかったから」と大倉社長も苦笑いした。J2の記録をいくつも塗り替えそうな湘南の快進撃。一昨年、最下位に終わったJ1で再び暴れる準備はできている。【荻島弘一】

 9月23日A

 △2-2京

 都

 

 

 ◆岡田、島村湘南スタイルで史上最速のJ1昇格

 「湘南の暴れん坊」が、史上最速でJ1昇格を決めた。引き分けでも昇格の決まる湘南はアウェーで京都と対戦。1-2とリードされた後半39分、DF島村毅(29)の豪快なミドルシュートで追いついて2-2の引き分けに持ち込んだ。湘南は勝ち点を84とし、同56の3位磐田が水戸に1-4と敗れたために自動昇格となる2位以内が確定。残り9試合での決定は、Jリーグが2部制になった99年以降最速。湘南は来季、曺貴裁監督(45)と選手たちが築いた「攻撃サッカー」で2年ぶりのJ1に挑む。

 後半39分、島村が左足を振り抜いた。「練習もしない」という25メートルのミドルシュートがゴール左スミに突き刺さる。今季先発2戦目、それでも「常にゴールに向かう」湘南スタイルを貫いた。苦しい試合を引き分け、チームをJ1に導く一発。「最後に決められてよかった」と安堵(あんど)した。

 昇格は決めたが、曺監督にも選手にも笑顔はなかった。「内容的には京都の方が上」とMF永木主将。「90%は京都さんのゲーム」と話した曺監督は胴上げを拒否し「選手も(勝てずに)悔しがっていたから」と話した。

 試合前、曺監督は直前に終わった磐田の負けを選手に伝えていた。「あえて言った。選手は緊張したけれど」。島村は「1点取った後、安全に行こうとした」と話した。常にゴールを狙う湘南流ではなかったが、それでも追いつき、勝ち点1を狙って奪った。それも湘南の強さだった。

 今季、湘南はJ2に「革命」を起こした。相手を上回るハードワーク、常にゴールに向かう姿勢、球際の闘争心、基本的なことを徹底した結果、記録的な快進撃につながった。代表経験者もいない。平均年齢も25歳と若い。それでも、33試合で黒星は1つ。その強さで歴史さえ塗り替えた。

 試合前、曺監督はホワイトボードに「1968」と書いた。前身の藤和不動産サッカー部の発足年。初の元プロとしてセルジオ越後氏が加入し、後にフジタ工業となってからもFWカルバリオら破壊的な攻撃サッカーで日本サッカー界を席巻した。94年からJリーグに加わり、MF岩本輝雄、中田英寿らの活躍で「湘南の暴れん坊」と恐れられた。

 00年に市民クラブとして再出発。親会社もなく資金難に苦しんだ。今季の運営費は11億円、来季J1でも14億円と最低レベルだ。それでも曺監督は歴史を踏まえ「史上最強の湘南になろう」と声をかけた。「クラブのDNAが結実したかなと思う」と、記録的な快進撃を振り返って話した。

 選手は常にJ1を意識している。昨季、手ごたえを感じながら1年で降格したからこそ、今季はJ1基準で戦ってきた。だから他のJ2勢を圧倒できる。曺監督は「去年は試験はできたが不合格だった。今年は浪人。来年、合格するためにやっている」。史上最強を目指す湘南が、昇格でJ1の「受験資格」を得た。【荻島弘一】

 9月28日H

 ?

 -

 岐

 阜

 

 

 ◆10月

 4日H

 ?

 -

 愛

 媛

 

 

 ◆10月11日A

 ?

 -

 東京V

 

 

 ◆10月19日H

 ?

 -

 長

 崎

 

 

 ◆10月26日A

 ?

 -

 札

 幌

 

 

 ◆11月

 1日H

 ?

 -

 群

 馬

 

 

 ◆11月

 9日A

 ?

 -

 北九州

 

 

 ◆11月15日H

 ?

 -

 横浜FC

 

 ◆11月23日A

 ?

 -

 大

 分

 

 

 ◆