サッカーの元日本代表でJ2水戸に加入が決まったFW鈴木隆行(35)が8日、水戸市内で記者会見し「目標はチームをJ1に上げること。それ以外にない」と抱負を述べた。今季は無報酬でプレーすることを明らかにし「経営も苦しいと聞いたので、僕の強い希望でアマチュア契約となった」と説明した。

 2008年から米国でプレーし、昨季限りで現役引退して今季からコーチに就任する予定だった。ところが東日本大震災で出身地の茨城県が被災し、心境が変わったという。水戸の柱谷哲二監督に電話で「何か協力したい」と相談したところ「選手としてプレーしてくれ」と言われて現役続行を決断した。

 J1鹿島などで活躍し、02年ワールドカップ(W杯)日韓大会では日本の初ゴールを決めたベテランは「また地元でプレーできて幸せ」と笑顔で話した。