<J1:横浜1-0新潟>◇第33節◇29日◇日産ス

 横浜が堅守を武器に、1-0で新潟に競り勝った。今季限りで退任する樋口靖洋監督(53)の本拠地でのラスト采配を白星で飾った。

 守護神のGK榎本哲也(31)が攻守で完封勝利を引き寄せた。この1勝で、クラブはJ1ホーム通算200勝を成し遂げた。

 下部組織育ちの榎本は、小さなころから、樋口監督の指導を受けてきた。試合後は、恩師に向け「今日は、200勝の時の監督を、やっさん(樋口監督)にしたいという個人的な思いがあった」と打ち明けた。

 決勝点のFW伊藤翔(26)もゴール直後にベンチの樋口監督のもとまで駆け寄るなどチームは一丸だった。

 榎本と同じく、樋口監督の教え子であるDF栗原勇蔵(31)は、伊藤が試合後のヒーローインタビューで指揮官への感謝を口にしたことについて「本当は俺が言いたかったんだけど、ヒーローになれなかった」と悔しがっていた。